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Project P.I.T.T.とは? ラバーダックを奈落へ送る物理×自動化ゲームが初週5万本を突破

物理演算×自動化×インクリメンタルの新作『Project P.I.T.T.』を紹介。ラバーダックを使った生産ライン、装置による自動化、発売後の売上とSteam評価、アップデート、日本語対応をまとめる。

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ゲームコントローラーやキーボード、ノートが並ぶtaha.log()のデスクイラスト

ラバーダックを作って、巨大な穴に放り込む。

最初にやることは、本当にそれだけ。

2026年8月19日にSteamで発売された**『Project P.I.T.T.』**は、物理演算を利用して生産ラインを作っていく一人称視点のインクリメンタル・サンドボックスだ。

中央にある巨大な穴「Maw」を満足させるため、ゴムアヒルをはじめとした大量の商品を作り続ける。

最初は自分の手で。

そのうちファンや磁石、パネル、ピストンなどを並べて自動化。

気がつけば、施設全体がよく分からない物理装置だらけになっている。

そんなゲームだ。

ゴムアヒルを奈落へ落とすだけの仕事

プレイヤーは、とある企業へやってきた新人インターン。

与えられた仕事はラバーダックを作って、施設中央のMawへ投入すること。

アヒルを入れると利益が発生し、そのお金で新しい道具や設備を解放できる。

そして生産量が増えるほどMawも成長していく。

当然、いつまでもアヒルだけで満足してくれるわけではない。

新しい商品。

新しい設備。

さらに複雑な生産。

要求されるノルマもどんどん増えていく。

やっていることはインクリメンタルゲームなのに、数字の裏側で本当に物が転がり続けているのがProject P.I.T.T.の面白いところ。

コンベアではなく「物理」で自動化する

普通の工場ゲームなら、アイテムを運ぶときにまず思い浮かぶのはコンベア。

Project P.I.T.T.は少し違う。

使えるのは、

磁石
ファン
パネル
ピストン
ランチャー

など。

これらを組み合わせ、物理演算を利用して商品をMawまで送り込む。

開発者によると、最初の試作では球体を使っていたものの、ファンを置くだけで簡単に穴へ入ってしまったため、もっと扱いにくい形としてラバーダックが選ばれたという。

確かにゴムアヒルなら、きれいには転がってくれない。

引っかかる。

変な方向へ飛ぶ。

詰まる。

だからこそ、それをなんとか動かす装置を考える余地が生まれる。

「正しい生産ラインを組む」というより、自分なりの力技でどうにかする感じがかなり強い。

コンボをつなげるとさらに稼げる

ただMawへ商品を投げ込めば終わりではない。

連続して商品を送り込むことでコンボが発生し、より大きな利益を得られる。

つまり、

作れるようにする
→ 自動で運ぶ
→ 詰まりを減らす
→ 投入速度を上げる
→ コンボを伸ばす

と、少しずつ効率を良くしていく。

装置がうまく動き始めたときは、工場ゲームらしい気持ちよさがある。

ただし完全に制御されたコンベアとは違い、相手は物理演算。

昨日まで完璧だったアヒルが、今日はどこかで引っかかっている。

そんな雑さも含めて楽しむゲームになっている。

PSX風の無機質な企業施設も妙に怖い

見た目もかなり特徴的。

舞台となる施設は、巨大なコンクリートに囲まれたブルータリズム風の空間。

そこへPSX時代を思わせるローポリのグラフィックが組み合わされている。

ゲーム自体はラバーダックを大量生産するかなりバカバカしい内容なのに、施設の雰囲気は妙に不穏。

生産が進むにつれてMawはどんどん巨大化し、仕事内容もおかしくなっていく。

「この会社は何なのか」 「そもそもMawとは何なのか」

という謎も少しずつ見えてくる。

効率化ゲームとして遊べる一方で、企業風刺や軽いホラーっぽさが混ざっているのもProject P.I.T.T.らしいところ。

発売前にはWishlist12万件まで成長

Project P.I.T.T.は、発売前からかなり大きく伸びていた。

開発者Frokeによると、最初にSteamページを公開した頃はほとんど反応がなかったという。

転機になったのが、2025年11月にRedditのインクリメンタルゲームコミュニティへ投稿したこと。

そこから体験版が配信者にも拾われるようになり、Steam Wishlistは一週間で約1,000件から1万件まで増加。

2026年6月にSteam Demoを公開した時点では5万6,000件、Steam Next Fest後にはさらに約8,000件増えた。

そして発売日の8月19日には、約12万Wishlistまで到達していたという。

最初は7,000Wishlist程度を想定していたゲームだったというから、かなり予想外の伸び方だったようだ。

発売24時間で2万本超、数日で5万本へ

発売後の数字もかなり大きい。

開発者の報告によれば、発売から24時間で2万2,000本以上を販売。

発売後数日で5万本を突破したという。

小規模なインディーゲーム、それも「ゴムアヒルを穴へ落とす物理サンドボックス」と考えるとかなり目立つ数字。

一方、Steam評価は発売初日の約92%好評から徐々に下がった。

8月27日時点では**646レビュー・80%好評、「非常に好評」**となっている。

プレイヤー数が一気に増えたことで、ゲームの荒い部分もかなり見えてきた形だ。

Phase 3の仕掛けは発売翌日に削除

特に発売直後に不満が集まったのが、ゲーム中盤のPhase 3。

ここではイベントによって落下物が発生し、それまで何時間もかけて作った生産ラインが破壊されることがあった。

さらに、その時点では落下物を簡単に撤去する方法もなかった。

開発者自身も「プレイテスターには好評だったが、発売後のプレイヤーには嫌われた仕組みだった」と振り返っている。

このイベントはフィードバックを受け、発売翌日の8月20日に削除された。

これはかなり思い切った修正。

せっかく作った自動化ラインが突然壊されるのは、工場をきれいに作り込むタイプのプレイヤーほどつらかったはず。

アップデート1.0.5で遊びやすさも改善

8月22日にはUpdate 1.0.5も配信された。

複数のPanelを持てるようになるPanel Rackの追加をはじめ、置かれたアイテムをまとめて消す機能、セーブして終了する機能、キー設定まわりなどが改善されている。

重要アイテムが壁の中に入り込む問題など、物理演算ゲームならではのトラブルについても修正が進められている。

発売直後なのでまだ荒い部分は残っているが、かなり早いペースで手が入っているのは好印象。

日本語にも正式対応

製品版のProject P.I.T.T.は日本語インターフェース・字幕に正式対応。

英語、フランス語、ドイツ語、韓国語、中国語など計10言語をサポートしている。

通常価格は1,350円。

発売記念として15%OFFセールも実施されており、Steamでは9月2日までの予定。

無料Demoも現在配信が続いている。

ただしSteamのDemoページでは、現時点でDemo版自体は日本語非対応と表示されているため、この点は製品版と異なる。

Steamストアで『Project P.I.T.T.』を見る

きれいな工場より、無理やり動く工場が好きな人へ

Project P.I.T.T.は、Factorioのように完璧な生産ラインを作るゲームとは少し違う。

むしろ、

「これで行けるんじゃない?」

と適当に置いたファンでアヒルが吹っ飛び、壁に跳ね返り、そのまま偶然Mawへ吸い込まれていく。

その瞬間が楽しいゲームだと思う。

そこから「もっと速くできる」「ここに磁石を置いた方がいい」と少しずつ改良していく。

インクリメンタルゲームの数字が増えていく楽しさと、工場ゲームの効率化、物理サンドボックスの予想外の挙動がかなり変な形で混ざっている。

発売直後には不満も出ているが、その一方で数日で5万本を突破するほど一気にプレイヤーが集まった。

物理演算で無理やり自動化する。

その言葉だけでちょっと面白そうだと思ったなら、かなり相性のいいゲームかもしれない。

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